Whitescape ━ はつかいち 冬の茶会 廿日市市 アートギャラリーミヤウチ

寒水石を雪に見立てての会場作りの様子

作業中
いつも使用されているギャラリーは、壁や天井が白く作品展示の為の空間です。

今回は、 茶会の舞台を新たに製作され、
廻りの雪模様を表現するために、寒水石を敷き詰めていく仕事を任されました。

養生シートを2枚重ねて敷いてからの作業となります。 作業前の様子です。
作業中
寒水石、玉砂利を綺麗に敷きならしている所です。 画面では、見えにくいかも知れませんが、直径4~6mm雪のようにまっ白い石です。

中央の延べ石も形状や厚みを考慮して、段差をつけて設置してあります。

雪を表現するために、素材やサイズを見極めるためにサンプルを見比べて、現状のものに落ち着きました。
作業後
白い寒水石、玉砂利を敷き詰めて、 今回の茶会のテーマ「白」をベースにした茶室が出来つつあります。

寒水石、玉砂利の敷き詰めや延石の据え付けは、無事終了しました。

茶会の様子

茶会の様子
 「蹲」
「トンネルを抜けると」と、
刻まれており、会場の小道から腰掛待合をトンネルに見立て、次に訪れる真っ白な空間を暗示する石標の役割を持たせているそうです。
茶会の様子
上田宗箇流 亭主:長野氏が
お道具の、お話されている様子です。
 今回のテーマ 「白」を取り組まれた、水指・茶碗などの説明をされています。

お水もこだわって、宮島の”誓真釣井”から井戸の水を朝早く、汲んで来られたようです。
お道具
茶道具全てが、白い色で統一されていました。 特に困られたのが、茶釜で、ほとんどが鉄製で、色は黒・茶色で白いのはないそうです。
 アルミ製の白い窯には参加者皆さんが驚かれていました。
また、花入れも白竹で、
「花のひと」と呼称する平本氏自らが、山に入り見つけ、ヤブツバキと白梅が生けられていました。

テーマ
2016年12月に厳島神社が世界遺産20周年を迎えたことを記念した茶会でした。
 茶室や道具類などを「白」をベースに統一させ、日本と欧米の文化や美意識を取り混ぜたそうです。
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手や口を清めてから、お茶席に入ります。

今までに体験したことのない空間での茶会とあって興味津々です。
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このお茶会の為に作陶された水指は、茶事で水を入れますが、素焼きのため時間とともに表面が、うっすらと染み出し、色や艶が変化していくのが妙に不思議でなりませんでした。 参加者も「なんでだろう」と首をかしげていましたよ。 因みに畳は、紙をこよって畳にされたそうです。すなわち紙製の畳なんです。
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本茶会の趣旨が、詳しく説明されてありました。

改めて、一期一会の奥ゆかしさと使用されている器や道具に対するこだわりとおもてなしの心が響き合い、「ああここに来れて良かったなあ」と感動したお茶席となりました事に感謝します。

長野さん次は、どんなお茶会を企画されるのでしょうか?

資材提供という形で参加させてもらいましたが、大変ではありましたが、最後は充実感や達成感を感じられたので、記憶に残る仕事になるでしょうね。

長野さんはじめスタッフの皆さん本当にお疲れさまでした。